花のもとにて‥/父が永眠

 今日の正午前、父が永眠しました。77歳でした。
「ねがわくは 花のもとにて 春死なむ」と詠んだのは西行師でそのお亡くなりになられたのは74歳のことだとか、師の時代にすれば大往生だった‥?でも今の時代からすると父の寿命は短すぎた気がしないでもありません。
 ただ幸いだったのはあまり苦しまなかったことと、最期がやすらかだったことです。
 最期の衣装はわたしが選びました。バブルの頃によく着ていたVELLIの紺、ピンストライプ入りダブル・スーツに白いシャツ、そしてネクタイはカルダンです。
 イタリア製のスーツにカルダンのタイなんて、在命中の父なら「違う!」と怒りそうですが、でもよく似合っています。

 左の画像は昨日、近所の公園から手折ってきた桜。
 しかし数日前からずっと意識が遠く、目も閉じていた父は、この桜を見ることがありませんでした。
 猫のジョルジュは判っているのかな? と、いうか今後ジョルジュの姿を見る度に寂しくなりそう。

 それより何よりいつだってわたしの味方でいてくれた父がいなくなってしまった事が辛いです‥昔っからそうでしたが、最近ではジョルジュを貰ってきた時など「よくもそんな勝手な事を!」と怒った妹や母と違い「お!賢そうな仔や!」と喜んでくれた父、意識を失う直前まで「ジョルジュは」って言ってた父なのに、亡くなった途端親族や妹から「ゴミ出るし」というので猫関連のものは片付けられてしまいました。解らないでもないけど(ちなみにわたし自身も親族からはハブられており、背後霊のような扱い=ボッと立ってるなら居なくていいよといった空気)。
 そんなわたしの味方でいてくれた父。
 意識不明でも生きていて欲しかった。焼かれてしまうなんて我慢出来ない。