解説…

 文庫本には「解説」があります。
 先ず解説から読んで本文に入る。そういう不謹慎な輩がいると聞きますが‥(わたしも偶に)しかしその「解説」が、解説者のオレ話だったりあんまり本編の解説になっていない事はままある事なのですが、この(左画像)の解説はすごいなぁと思いました。

 まぁJ.ケッチャムという段階で読みたくない『老人と犬』…その解説が中原昌也!もう扶桑社はどういう読者を呼ぼうとしているのか?
 ケッチャム『隣の家の少女』ではスティーヴン・キング師によるネタバレ全開の解説もつけていたけどまぁ「イヤな話に決まってる」ケッチャムを読む読者にとっては解説なんてあんまり関係ないのかも知れません。

 あとイヤな話といえば村上龍。
 でもケッチャムと比べたら割と突拍子もないしエンタテイメントとして面白い(同じ村上でも春樹は辛気臭いと思うわたしはあんまり文学とかに向いていないのかも知れませんが)し殆ど読んでいますが、この『イン・ザ・ミソスープ』は単行本で読んでそのディテールを当時でも「古いな」とか思ったり。
 その文庫本の解説がなんと河合隼雄

 わたしをユングに出会わせてくれ、それこそ村上春樹との対談ではエエ事言っていた河合隼雄なのですが、この『イン・ザ・ミソスープ』の解説はちょっと如何なものかと‥つか似た名前の別人かと本気で思いました。