姉貴は『猫ヘルパー』という番組をよく観ている。刺青をした禿の男が"問題のある猫をなんとかする"という番組なんだが、大概「ハハハ〜この飼い主バッカじゃねぇ？」と姉貴は笑うが観るべき所はそこじゃないだろうが！それにあれが馬鹿なら姉貴の方が馬鹿だ。
「それでチビ♀は軟禁でお前はフリーダムかよ。いいじゃねーかそれで！…それより俺に紹介しろや」
…俺は特に…俺以外の猫に興味なんてないが、バッキーはやたら構って来る。まして家に小さい♀が来たと知ってからはそれに拘っているあたり、どうせ下らない話を聞かせたいんだろうが、そんな事をすれば俺からよりも笑われるに違いない。あいつは生意気だ‥
「マルが見たって言ってたぞ？白黒の美人らしいじゃないか」
「美人…かはどうか兎も角、俺の事を好き過ぎて困ってるんだ…」
