18.なんだと!

 「なんだお前、やる気か!?」
 ゆったりと現れたマルにバッキーは怒鳴った。こいつは油断ならねえ。
「まぁ待てって。あのジョルジュんとこに妹分が来るらしいぜ?」
 いんてり屋の禿とジョルジュんちのヅラ姉貴が喋っているのをマルはきいていたのだ…未だ乳離れしてそれ程もたっていなさそうな♀の白黒、それも白黒で可愛いやつが来るという話。
「可愛い♀か…」
 考え深気なバッキーに、マルは笑いながら言った。
「それがあのヅラによると"わたしと似て"だとよ!悪趣味なTシャツ着てたりするかも知れないぞ」
 バッキーはしかし考えた‥白黒唯物野郎よりは俺の話を怖がって泣くかも知れない。どの話をしてやろうか…
「あとな、お前みたいなボンクラに手を出されたら困るから、その仔は外に出さないってよ。そうなったらジョルジュも出てこなくなるかもな」
「なんだと!」