上海特急のディトリッヒ/骨粗鬆症

 前にも『上海特急』の事は書いたと思うけど、こんなに「ディトリッヒが美しい」映画はないと思うので年末だしもっぺん書いてもいいのではないでしょうか?おせち料理は「いらない」という妹総書記の御達しもあり…って今年に限らずここ10年程は作っていないのですけど‥定職に就いたという事で「ホテルのケータリングにしよう」というわたしの意見が通ったからという。多分家族も我が家のおせちには飽きていたのではないかと推測するところですがいくつか試して最終的に定番となったのはポートピアホテルの和・洋・中の3段。美味しかったかどうかは兎も角、足が早かったような思い出。

 まぁそんな大晦日、今年はどんな1年だったかというといつもと変わらずだったという。2015新年に於ける抱負も特になかったからそこは自業自得かも知れません。ああ、バイトでもいいから外に出ようとしたら以前の職場に呼ばれて蓮の花が描けないというのでショックを受け(つか劣化に)、んで特養の厨房に雇ってもらえたと思うとギックリ腰になったり…ってそれは去年だったっけ…まぁそんなレベルであるからしてここは華やかにディトリッヒの美しさに想いを寄せてもバチは中らないような。

 ディトリッヒの実物をわたしは見た事がないのですが、亡き父は大阪万博の時に会って握手もして貰ったとかで「あんなにキレイな人ってないよ、ビックリした」との事。一応家族でも大阪万博行ったけど、それとは別に仕事で行ったらしい。母や妹はディトリッヒって誰すかそれだったのですが‥ってわたしとて大阪万博の時にディトリッヒなんて知りませんでしたが、でも後年わたしがファンになってその話をしたら父のそんな思い出話が出て来たのだと思う。

 つか父も同じ話を何度でもするヒトだった。わたしとTVでディトリッヒを観ると毎回その話が出たように思う。
 と、言うか「ディトリッヒは美しいのか?」っていうのはよく解らない所で三島由紀夫は「ドイツのおかめ」との事。それは三島の主観かも知れないけれど、わたしも正直言ってジョゼフ・フォン・スタンバーグが撮ったディトリッヒ以外はそんなに…どうやろ?と思わない事もない。
 でもそれならスタンバーグ監督作品だけ観ておけば問題は解決するわけで。
 そこで一番美しいのは『上海特急』だと思います。話としては『モロッコ』が面白いですが、ディトリッヒの美しさを堪能できるのはこれでしょう!