結局1週間休んだ/今日きいたCD

1.Mal Waldron/BLUES FOR LADY DAY

 A面はマル・オリジナルのタイトル曲から始まり、レイディ・デイことビリー・ホリデイが愛唱したスタンダードが7曲、ソロで演奏されます。
 いつものマル節というか訥々とした音数の少ないラインで‥それをしてマルは下手だという輩がいたりもするけれど‥一曲一曲が大切に演奏されます。
 特にその資質を感じさせてくれるのはA-4の"You don't know what love is"。ホリデイの唱だと静かだけど激しい雨の中にさらされているような気分になる、でもマルの演奏だとそうした悪天候を暗い部屋のなかで凌いでいるような気分。
 かたやB面はトリオによるライブ演奏"A little bit of Miles""Here,there,and everywhere"という其々マルのオリジナルが各曲18分程、しかし駆け抜けるような激しさで。
 マル・ウォルドロン入門には恰好の1枚です(CDあり/BLACK LION)。

2.Charlie Parker/NOW'S THE TIME

 ホーン嫌いというか苦手の私に友人がくれた1枚。
 前半6曲はハンク・ジョーンズのpf.テディ・コティクのbs.後半7曲はアル・ヘイグpf.パーシー・ヒースbs.ドラムはどちらもマックス・ローチ‥という名リズム隊を従えてチャーリー・パーカーが吹きまくる‥というか歌いまくっている1枚です。
 このアルバムを聴いたおかげでホーン関係にも興味がわいたのだからさすがはバード、です。
 ただし残念ながらパーカー氏以外で私が「いい」と思ったホーン奏者はキャノンボール・アダレイだけなのですが。

3.Tommy Bolin/PRIVATE EYES

 トミー・ボーリン。
 リッチー・ブラックモアが抜けた後のDeep Purpleにギタリストとして参加した彼は全然ハードロックのヒトではなかった。でも、それがどうした、彼は才能あるミュージシャンだった。
 このアルバムは彼の遺作ですがかなりの名作。
 特にA-1"BUSTIN' OUT FOR ROSIE"は名曲です‥「なんでココにいるかなんて尋ねないでくれ、俺は何かを恐れるくらいならトラブルに巻き込まれても平気なんだ」。
 夭折するひとは度胸が座ってるね。

4.THE TONY BENNETT BILL EVANS ALBUM

 ビル・エヴァンスのピアノをバックにトニー・ベネットが歌う、なんとも贅沢なアルバム。
 天才と天才のコラボレーション。
 あまりにも完璧すぎてたまにしか聴かないのですが、A-5"WE'LL BE TOGETHER AGAIN"だけは別です。
 「何があっても一緒だよ」というこの曲はマイ友・pontueのことを思い出させてくれる。