自閉症の男の子

 うちの近所の平五郎さんというお稲荷神社は正に「昼なお暗い」非日常的スポット。でも霊験あらたかとの評判高く結構遠くから参拝に来る人も多い。そんな平五郎さんにはちょっと変わったレベルの精神世界に生きてそうなヒトも不思議と集まって来る...と、いうか普通のヒトの精神がちょい違ったチャンネルに切り替わってしまう?実はこの神社には地域猫が結構集まっていたりするんだけど、その猫を擁護するグループとそれを赦さないジジイとの間にかなり本気のバトルが繰り広げられたりした事もある。その時には『はぐれ刑事・純情派』とかで恐ろしく下らない事がキッカケで殺人事件とか起こるの「アリやねんな...」と思ったりも。
 さて、そういう平五郎さんで私はよく「独り言を展開する」男の子と一緒になるのだけどあんまり好かれてナイのか「話し掛け」られた事は今日迄なかったのが今日はイキナリ目を見て話し掛けられた。それも私がボンヤリとコッシャンちの次男坊の大学受験に関して考えていた時に、カレはまさしく「京大に合格するにはどれくらいの評価が必要か」というネタを振って来たのだ。...私としては「京大やし東大の次位難しいんじゃないの?」というかなりレベルの低い意見しか言えないんだけど、カレは物凄く難しい話を滔々と展開し、ハッキリ言ってその内容が難しかったという事に気付くのにも時間がかかった、マジで。つーか前日コッシャンから『センター試験の平均点レクイア数値』みたいな話を聞いてなかったらカレが何を話してるか今をもってしても理解出来てないだろう。その上カレは私のアホっぽい「京大はそりゃなかなか合格難しいと...」という発言に対して「それは何時頃から?例えば三ノ宮から大阪に行くのが100円かからなかった時代から?」と新規ベクトルから語り始め、私が真剣に途方に暮れ始めたと見るや「例えば視力の測定に関しても...」と複雑な問題を自分に対して提議しながら去って行きました。カレみたいなタイプをイディオ・サヴァンと言うのかも知れないし、そうだとしたらどう共存していいか難しいよね。だって私なんかの方がカレにしてみれば『イディオ』だし!