本質/イミテーションゲーム

 愛猫ジョルジュの怪我によるカレのパニックでさき一昨日から調子が悪かったわたし、昨日は大阪の税理士事務所に上司と訪ねたのだけど矢張り4年前と同じくもう代表者交代の話に‥先日こちらの司法書士T先生や税理士H氏との話がまったくスルーされているのかと思うと眩暈と吐き気が酷く、話し合いは散会…阪急電車にも酔う始末。御影の心療内科に寄り話をした所「躁鬱というかやはりパニック障害です」との事で安定剤を処方してもらいちょっと休んで帰った。ジョルジュは引きこもりはなくなり外にも(出て欲しくないけど)出て行く。薬はのんでいる。傷口を舐めるな!

 そんな今日から母は4日間ショートステイ。本当にホッとする…でCATVでも観ようかと思うとWOWOWで『サウンド・オブ・ミュージック』。結婚式の後くらいで寝てしまい起きると『ゼロの未来』って喧しそうな映画(でもテリー・ギリアムだからちゃんと観てたら面白かったに違いない)なので買い物に行き、帰ってくると『イミテーションゲーム』。
 第二次大戦中、ドイツの「エニグマ」という深夜0時で設定が変更されるわ徹底的に難解とされる暗号(解く為には何千年とかかるであろう)を解読する為に天才が集められる。その中のアラン・チューリングという数学者がマシンを開発する。それが後のコンピューターである。それだけ書くと「ふーん」かもですがコイツが一種のコミュ障‥学生時代(中学生位?)も虐められっこだったけど同じく数学の出来るクリストファーから「キミは暗号解読とか向いてるんじゃ?」と本を受け取り、中身を見てニコッ…(右画像)そして大戦中に開発したマシンの名はクリストファー(彼は学生時代に死んでいる)。
 そこから最後、悲惨(戦争には勝ったけど)な話になったりするのだけど、それはやはり英国に於ける同性愛への厳しさ。あれが何なのかよく解らない。女王陛下の国だから?
 日本は日本になる以前から衆道とかあって批判される事ではなかったと思うし‥わたし自身も本当に好きになれるのは同性だったりする。盟友pontueや松子夫人(谷崎のではなくわたしの松子だ)とか‥何て云うんだろう、本当に尊敬や崇拝が出来るのは同性でもおかしくないんじゃないだろうか?だいたい女のわたしとして存在として美しいのは女性だし。(その意味でもこの主演・カンバーバッチって人気あるらしいけど信じられない)

 と、話が逸れましたが、このチューリングという人物のあり方には感銘を受けました。
 彼が「エニグマ」を解こうとするのは戦争に勝つ為でもお金の為でもなく「解きたい」から。そしてそれは彼の唯一の友人であったクリストファーから「暗号解読に向いてるよ」と言われたその言葉があったし、実際そういう才能のみがあったからではないでしょうか?

 その点わたしは自分が何をすべきかもよく解っていない。勿論、天才でもない。
 でも、12年前に41歳で改めてデザインの仕事に就く事になった時、盟友pontueは「よかった」とゴルティエのバッグをプレゼントしてくれた。今回の事にしても「覚悟してやりーや」との事。かの女は天才だから…わたしのダメな部分を「覚悟しろ」って言ったんだろうと思う。

 チューリングも、若しクリストファーと出会っていなかったらどうなっていただろうと思わない事もない。