スティーヴン・キングの原作と映像化『デッド・ゾーン』

 そんなわけで先日東京に行ったわけですが、実は大いにカマエテいた所も…と、言うかウチ最寄JR駅→新大阪で30分はかかる+のぞみ2時間30分。退屈してはいけないから本持って行こう、久し振りに『デッド・ゾーン』にしよう、ああ、上巻だけじゃ駄目だ、下巻も持っていかないと絶対悔しい想いをする‥というので『デッド・ゾーン』上・下巻をボロい鞄に入れて出発(それはいいのですが昔はひかりが速いヤツで、それより速いのがのぞみ。でも、のぞみは品川という物凄くどうでもよさそうなでも実は重要な駅に停まる。しかし30分速いっていう事はのぞみというのは速度に於いて進化しているのか…と今更な事を考え至ったりも)。
 それで『デッド・ゾーン』を下巻まで持っていってどうだったかというと、なんと往復で上巻の2/3位。寝ていないのに。それも勝手知ったるこの話で‥と思ったのですが、この話に関しては映画版のイメージが強かったのだと再認識。っていやいや、この文庫上下とも\480とか本の方が早いのでは?
 いや、そうなんですけど、クリストファー・ウォーケンのファンであったわたしとしてはこのヴィデオを100回以上は観ているから…
 映画は一応こんな感じです↓

 クブリック監督による『シャイニング』に対し「こりゃ違うよ!」とキング御大が激怒した話は有名+後々自らTotal・4時間程の『シャイニング』を製作したんだけどそれはTVシリーズ版。これはこれで原作好きなら楽しめるものですが、怖さで言うとクブリック。
 『シャイニング』にしても何にしてもキング御大の小説は怖いといえば怖いけど「切ない」話だったりします。そう考えればクブリックの『シャイニング』は切ないような話じゃない。
 この『デッド・ゾーン』映画化の監督はD.クローネンバーグ。クローネンバーグも大概なんちゃうか…と思われるかも知れませんが、この映画は見事に原作を上手くまとめてありつつ切なさ(というかこの話の場合は哀しみなのですが)も…でもクリストファー・ウォーケンってどうよ?と思われるかも知れませんが、物凄く良かったです。
 ネタバレにはならないと思うので書きますが、ウォーケン演じる主人公とその恋人だったセーラが結ばれるシーン。ここでのウォーケンの表情。
 ただ、もしわたしがセーラならあんな残酷なことは、と思ったり。