町田町蔵+the Glory "どうにかなる"

 私は町田に一度直接会った事がある。マツオのバンドは結構東京でもライブしたりしてたんだがある時、受け付けにいると怪しい風体の男が「××って大阪のバンドやろ?オレも大阪やけど最近東京言うよりカフェオレ飲んでるしフランス人や!」と絡んで来たので恐れをなしその場はローディーの男子に任せ楽屋のマツオに「変なヒト来てる!」と報告して私は楽屋に留まった。で、受け付けにいったマツオが戻って来て言うに「ジブンの好きなヒトやで、アレ」「何それ?」「町蔵さんやん。」ガーン!である。当時は未だバブルの頃で私ですらキレイな恰好してたから『どう見ても寝巻系+ダサい眼鏡』のその人が「あの町蔵」とはちょっと思えませんでした。さて、そんな事は兎も角私は「町蔵」のファンだ。デヴューアルバム『INU』のLPは持ってるし『爆裂都市』での美少年っぷりには感銘を受けたけど実はそれ以降「音」的に私の好みから外れていったのでそう熱心にフォローしてたワケでもない。ただ不思議な事にヤツの歌詞・詩集『供花』であるとかワケのわからんエッセイ(散文?)集『懐色』がウチ近所の下らない古本屋で「読んで!」といった感じ、時期をずらしてどちらも100円で私を待ってたりしたんでそういうの買って読むとスゴク良かったりして音源の方にも手を出すようになった次第。でもこっちは微妙かな‥しかしこの『どうにかなる』は悪くない。1曲目の "倖いラッキー" でもうなんか聞くしかない!って気分になるし最後の "グローリア" はあの有名な聖歌なんだけど本来美声の町蔵が歌うとかなり「違う意味」で結構神々しい。あとジャケのイラストがこのアルバムにギターで参加してるツネマツマサトシ(exフリクション)ってのもポイント高いかも。