靴下、うさぎがぎっしり

 今朝、出勤すると案の定上司からチェックが入った。
 サンダル履きではなく、ちゃんと靴下とスニーカーを履いていた私は、しかし仕事のことで頭がいっぱいでそんな下らない話はあっさりとスルーしたかったのだが、やつは何がどうして「昨日はサンダルなんか履いていたのか」ということにこだわった。
 「うっかりしていたのですわ。」
 「えっ!うっかりって‥ 寒いでしょうに!」

 ところで今、私が抱えている仕事とは『年賀状のデザイン』だ。
 
 来年は兎年なので、なんとかうさぎをデザインに組み込もうと思うのだが、どう描いてもうさぎというのは幼稚な雰囲気を醸し出す。

 こんなことで時間を浪費してはいけない。
 鉛筆でうさぎを描いてはうんざりする、そんなことを黙々と続けるくらいなら、上司と靴下の話をしている方がマシかもしれない。