プラマイ=ゼロ?

 人間、どんなキッカケで『座右の銘』に出会うか解らないものですが、私は『暴れん坊将軍』で出会いました。話の内容は全く覚えていないのですが、高島忠夫演じる"じぃ"がいつものよう政宗(こんな字?)に何か愚痴った時です。ケン・松平演じる正宗(こっち?)が笑いながら「じぃ、カフクハアザナエルナワノゴトシと言うではないか!」と言ったのです。その瞬間、これはすごくイイ言葉に違い無いと感じ、即!広辞苑で調べました。
 『禍福は糾える縄の如し』。禍いも福も表裏一体でありどちらかが単体で存在する事はないのですよ‥という意味だったように思いますが、スゴク有り難い言葉だとも。しかしこの言葉には欠点があります。それは他人には言えない言葉であるという所。物凄く落ち込んでいる人に向かい「禍福は糾える縄の如しっていうやんか!」って言えばきっと相手は"すっげーヒトゴトなワケね"と感じるように思うのです。逆に有頂天で舞い上がってる人に言うと殆どイヤガラセです。ですからこの言葉は密かに心の中で噛み締めるベキ言葉でしょう。大笑いしながらヒトに「‥そう言うではナイカ!」なんて言えるのはやはり暴れん坊将軍くらいのように思います。