陰陽師/冷蔵庫ヘブン

 とても暑い今日ですが、玄関わきを片付けているとものすごく茶色く変色してしまった紙袋が出てきて何かと思って見てみたら京都・晴明神社にお参りした時に分けて頂いた(と、言ってもお参り料は払っている)晴明神社の砂。本当は井戸の水を分けて頂きたくて東急ハンズで大きいガラス瓶を準備していたのですが、たまたまその時、井戸が工事中で叶いませんでした。別に遥々京都のややこしい住宅街の中にあるその晴明神社に友人と迷いつつ行ったのに念願のお水が貰えなかった事を別に今でもうじうじ思い出しているのではなく(神主さんは井戸の工事が済んだらまたおこしと仰有ってくれたしこれはもう20年程も前の事でこちらが再度お参りしていないだけの話)その水というのが万病に効くという事なので欲しかった、という。

 未だ父も母も元気であった当時、妹は京都・西院にエレベーターのない3階建てだか5階建てだかのアパートメントの最上階に暮らしていたので元気だったかどうかは知らない。ただ1度何型かは忘れたけれど肝炎に感染した時(これは結構大騒ぎになって保健所が調べた所妹の勤め先の営業が東南アジアから持って来た事が判明…わたしは別にその営業と妹の事を勘繰るつもりはないというかこれは後で知った事というか妹は何故かモテる上に会社でわたしの事をネタにしていた事は別にオッケー。わたしもウケ狙いのヘンな物を見付けては彼女の勤務先に送ってやったりしていてギズモ人形の入った透明な石鹸はあまりの面白さにカラオケ大会の景品になった。妹はそれを喜んでわたしに報告してきたし、よく考えてみればわたしたちは特に仲が悪かったわけではないような気もするけど今はやはりあまり仲が良くない。理由不明)、両親は何度かそこというか入院先を訪ねている。その時にわたしが行かなかったのは別に妹が嫌いであるとか病気に感染したくないとか来なくていいといわれたといった理由ではなく近所の小さい中華料理屋でバイトをしていたからなのです。

 何を考えているのかよく解らない(趣味は釣りとカメラ)マスターがそれまで勤めていた女性といってもマスターと同年代で、住んでいる(だからマスターが)近所のよしみで来て頂いていた方だのに理由はこれもよく解らないのだけれど喧嘩してやめさせてしまったので忙しかった。忙しいといっても人といきなり喧嘩するそのマスターとわたしの2人が従業員の中華料理屋なのでタカが知れているのですが、とはいえ出前もあるしマスターが不在中はわたしが厨房に立たなくてはいけなかったりしました。これは言葉通り、お客さんがいない時は立っているだけなのですが小心者のわたしはとりあえず何かはするべきかと思ってネギを切ったりキャベツを切ったり(1度親指の付け根を切った時はあまりに血が出て驚いた)‥まぁ際限がないのでこの辺にしておきます。小さい商店街の横丁に入ったような場所にある中華料理店の日常を上手くまとめるのは割と難しい。

 まぁこれはわたしに文才がないからで故・花登コバコ先生ならもの凄く得意分野だったと思う。思うけど別に大家がそんな小さい中華料理屋の日常をドラマ化する必要もないですよね。失礼のお詫びにコバコ先生の『あかんたれ』はたった1週間しか観なくてもひきこまれる面白さだったという事は事実…と書かせて頂きます。オープニング曲も秀逸でこれはYouTubeにあるかもしれない。ただこのオープニング曲は聴いて心が明るくなるタイプではないような‥でもゴンチチのチチ松村は爆笑したとどこかに書いていたので好きずきかも知れません。

 話が逸れましたが、ちなみにわたしもマスターの逆鱗に触れ、クビになりました。商店街の八百屋の隣の大学生の家に出前で酢豚と炒飯を届ける時に走ってきた子供とぶつかって岡持ちを落としちょっとヘンにしてしまった事はマスターがその大学生をあんまり好きじゃなかった為、スルー。(それにしてもアレを個人的感情で「大丈夫や」というマスターというのも)しかし何かを怒っていた。これはその真の理由をわたしが書きたくないとかではなく、その物凄く怒っているCALLが生憎わたしと従兄弟で精霊流しに行く車の中にかかってきたので雑音のあまりよく聞こえなかったのです。でも最近でもたまに顔を合わすと「俺に釣れないものはない」とか機嫌よさそうなのでちょっと嬉しい。何故ってその店はとっくにつぶれているからです。店がつぶれてるは機嫌わるいはではね‥ちなみにその店のつぶれた理由は地上げが絡んでいるとか噂で聞いたのですが、あんな地所でっていうか地上げ?と思っていたら今はなんかキレイな建物が建っています。

 本当にあの頃は皆(妹は知らない)元気だったのに。晴明神社のお水は間に合いませんでした。

 というか陰陽師です。安倍晴明を主人公とした漫画で絵もキレイだし原作は夢枕獏なのでとても面白い…というか面白かったというか最後はよく解らないことになっていました。さっきこの事でggrと「戦犯は岡野玲子」とか未だに喧伝されているというのに少し驚きながらも最初はベタ褒めだった事を覚えているわたしは世間というのを見てしまったような気がちょっとしました…ってわたしもあの最後のほうはもう何がどういう話なのか全く理解出来なかったクチなのでそのサイトを見に行こうかと思ったけどやめときました。多分この問題はわたしには理解不明だと思ったからです‥ってわたしには理解出来ない事が多すぎかもしれないのですがしかしちなみにこの漫画をわたしに紹介したのは妹なのですがヤツも確実に理解出来ていないと思う…というかそういうわたしの密かな上から目線が不仲の原因かもしれないのですが。どうでもいいけど彼女が無職の時、わたしが上司に頼み込んで(は、流石にいいすぎかな)同じアクセサリーデザインの会社に入れて貰ったというのに数年を待たずに「社長の加齢臭さぁ‥」とか言いはじめる始末。ま、性格に難ありなのはお互い様かも?
 で、その陰陽師の中に晴明が鬼というかいろいろあってこじらせている霊を鎮めるために使った呪文というのがその霊が生前書き残していた詩だった‥という話があってそれがわたしはとても好きなのです。

 そして『冷蔵庫ヘブン』。もちろんこの冥王星の彼方の誰も見ていない所でわたしが書き続けている(は、ちょっとカッコよすぎ?しかし冥王星が惑星から外された時はそこまでせんでもと思いました‥というかホーキング博士が奥様から虐待云々の話の時それでもホーキング博士がそれでいいというのには夫婦って解らないと思ったりも‥それはわたしが結婚していないから解らないのではなくパッと見ただけでは本当の人間関係というものは解らないという意味で)このブログの事ですが、実はよく読み返したりしています。
 何が書かれているのか理解不能な長文がたまにあったりしますが、わたしには解るので‥って自分で書いたものを自分で理解できない時にはそれはもっと別次元のはなし…まぁ人はそれぞれですがわたしが読まないと‥わたしがNo.1読者なのは今も昔も変わっていません‥で、今日も読んでいたら、父の死後わりとすぐ、亡き父の事を考えながら料理(ってその日は出来合いのものなので並べただけですが)をしている割と地味なエントリを見付けたのですが少しショックを受けました。それは文体云々ではなくそこに書かれているわりとどうでもいい事からその時のわたし、こんなに純粋に悲しんでいたわたしを思い出し、それに比べて今のわたしを考えてしまったのです。何度も読み返し泣いてしまいました。今もまだちょっと涙が止まらなかったりします‥これが陰陽師とどう関係あるかというとその鬼か悪霊だかが自作の詩で鎮まったというのと同じだから…って陰陽師の方の悪霊は歴史上に実在した有名な詩人だからちょっとどころか全くレベルが違う話なのですが(そこにもの凄くいいコメントをして下さっている方がいて、へーこの方こんな頃から読んで下さっていたんだとそれも少し驚き。今ではたまに飲みに行く間柄なのですが、なんか会う度に「ジブンなぁ!時々心底ムカッ!とくること言うよなあ!解ってる!?」って言われているような気がするけどそれはそのムカッときた瞬間に言ってもらわないとそんなの解りませんが?という状況に比べてこのエントリにおけるコメントの雰囲気のよさ。でもまぁ人間実際に会ってみないとわからないものです‥みたいな事を書いてしまう今のわたし。そりゃムカッとも来るかもしれないと本当にちょっと思いました反省しているとかではなく)。

 まぁ‥それでも夕食を作る必要はあるのでさっき買い物に行く途中、毎日お参りしているお稲荷神社の境内をいつもヴォランティアで掃除をされている老人に会って気付けば1時間ほど立ち話していたのですがその内容が「鳥居が脆くなって落ちてきそうだから気をつけないと危ないよ」という事と「明日はすごい台風が来るから外に出たら危ないよ」という事だったのですが、あの悲しんでいるわたしにこの事を伝えたいと思いました。世界に一人ぼっちで取り残されているわけでもないよ、とか。
 その後スーパーに行くと豚コマとゴーヤが安かったので晩御飯のおかずはゴーヤチャンプルーにしました。Cook-Doの調味料を使ったのでまぁ想定通り、画像は残しませんでしたが‥というか今夜はちょっと遅かったので母と妹がすぐに食べ始めてしまっていて(そんなにお腹空いてるなら自分で作ればいいのにとは言えません、妹はCook-Do程度の料理も遊星からの物体Xにしてしまう大物。ずーっと独り暮らししてて何食べてたのか不思議)。それよりスーパーのレジの女の子も明日の台風の話をしてくれたりした事の方がなんだか嬉しかった。

 今日はたくさん自分のブログを読んでたくさん書いた日だったけど猫のジョルジュは退屈しきっていた模様。