レベッカ・ポールソンのお告げ/13の恐怖とエロスの物語

 この表題作はS.キングの奇妙な短編というか某長編(確かトミーノッカーズ)からのクリップアウトなのですが、そんなにエロティックな話でもない。この短編集の5作目にあたる『吸血鬼クリーブ、すなわちゴシック風田園曲』という作品がある意味とても恐ろしい。奇妙な話でもあるのだけれど、ちょっとイカレたおばちゃんが‥というあたり、わたしが最近ちょいエロティックな夢をみては「もしかしてリアル」と感じたりするのとそっくりである意味恐ろしい。わたしは取り付かれている?
 ちなこの短編集はそうした奇妙な話のアンソロジー(オンパレード)なのですが、編者のミシェル・スラングはそうしたものに取り付かれているのかも?
 しかしこのアンソロジーの最後に収録されている『ジャクリーン・エス』は結構女性が怖いのだけど、この短編がそもそも収録されていた『血の本』でデヴュしたクライブ・バーカーにしては珍しく女を追い求める男の話。でも破滅的ではあるけれど‥わたしはC.バーカーはゲイなんじゃないかと疑っているけど、この後の映画「ヘルレイザー」シリーズからしても割と女キャラが強いんですよね。それはSM的な強弱ではなく、性質的な強弱なのでそう思うんだけど、どうでしょう?