ダメな中小企業?ディープパープル

 最近またしても異常に蒸し暑いです。そんな時にこそ暑苦しい音楽を聴いて暑気払い。
 と、なるとやはりディープ・パープル。この右画像の「第2期」がパープル絶頂期だったという評価がわりと高いのですが、それはヴォーカルのイアン・ギランの唱法にあるのでは‥?あとヒット曲も多いですし。ヒットしたかどうかは知らないけど"Fire Ball"なんて今聴いてもカッコイイです↓

(「第1期」に関しては長くなるのでおきますが)この後「第3期」からヴォーカルがデヴィッド・カヴァーディルにチェンジしてからちょっと雰囲気が変わります。『嵐の使者』とか寧ろわたしは好きなのですが。
 そしてついに看板ギタリスト、リッチー・ブラックモアが抜けたあとの「第4期」!
 トミー・ボーリンがギタリストとして参加!アルバム『カム・テイスト・ザ・バンド』これが最高でした。賛否両論ありますが。でも画像でもT.ボーリン(左端)浮いてますね(笑)。初めてのアメリカ人。でも一般女子からは好評でした、そのルックス。
 しかしリーダーでキーボードのジョン・ロード自身が後年「このアルバムはDPじゃない」とか言っていたのは笑止千万というかヘンな話です。リーダーだのに?
 実際、このアルバムは2."LadyLuck"とラストの2曲以外、全部新規参加したT.ボーリンによる曲です。そこが新鮮だったし、捨て曲ナシです。ボーリンの本来のテイスト(Jazz,Funk,Crossover)が生きたメロディライン、なおかつDP的な演出もしてあります。多分ヴォーカルのカヴァーディルなんてウキウキだったのではないでしょうか?↓オープニングの"Comin'Home"なんて疾走感あってカッコいいです。でもディープ・パープルかというと微妙?

 そして聴いているとボーリンのギターソロの短さ+ロードのキーボードソロの長さが耳につくぐらいです。ボーリン、めっちゃ気ィ使ってます。だのに何が不満だったのでしょう?リーダー。イヤなら自分で曲をかけばいいだけのハナシでしょう‥ってちょっとイジワルも言いたくなります。
 多分思うにリーダーはボーリンのテクは解ってもその音楽世界は理解せずに加入させたのではないでしょうか?中小企業のエライ人とかによくいるタイプのようですね。
 そして勿体ない事に、ディープ・パープルはこのアルバムで解散します。詳しい理由はともかくリーダーのジョン・ロードがもう少し柔軟な考えなら‥ああ、でもやっぱりそれはもうDPじゃなくなったかも知れないとも?
 ただ残念なのは、もしDPが存命し、ボーリンがそこにいたならカレの寿命は長かったんじゃないかな、という事です。享年25歳。あまりの夭折です。
 わたしが一番好きなトミー・ボーリンのオリジナルはコレ↓