外泊・相変わらずな父


 「外泊」といって父が週末帰ってきているのですが、もうガンガン煙草は吸うし、晩御飯のときお酒は飲むしで妹はあきれている‥というか「パパ、やめといたら〜」とか言うのだけど馬耳東風です。晩御飯もいきなり「スキヤキが食べたい」だったし‥「病院食は味がなくてまずい!」と言って。
 わたしは自分も煙草を吸うし、お酒も飲むほうなので、何も言えない。っていうか、もう癌が「ステージ4」という段階だし、ここまできたら自己責任という気もする。せめて好きにさせてあげたいというか。
 ちなみに父には全く懐いていないジョルジュ、かれがどういう風の吹き回しか帰宅した父の近くをウロウロするのが不思議だった。 本当は父のことが好きなのかな? やっぱり「いつもいるひと」がいなかったから、寂しかったのかな? ちょっと不思議。
 大好きなマタタビボール(という猫スナック)も、父の手からは嫌がって食べなかったのに、今日はちゃんと食べ、その上「指をなめた」とのことで父が喜んでいた。
 毎朝「クチビルペロペロ」されて困っているわたしとしては、その半分でも父に懐いてやってほしいところ。

 あと『ジョルジュ・アフレコ』というかニセ腹話術が定着してるのが面倒くさい。
 どういうものかというと、主に晩御飯の時、わたしがジョルジュを抱っこし、テーブルにカレの両手がつくようにして裏声で「パパちゃーん!ご飯、美味しいかい?ボクはかつおが食べたいんだ〜」とかなんとか、わたしがジョルジュの音声を担当するという。こう書くとスッゴク馬鹿らしいのだけど、結構、家族には好評‥実際、ジョルジュはわたしにしか話しかけない(声を出さない)ので超定着。その間、わたしは食事が出来ないのですが。