愛の嵐/The Night Porter

 うーん、デカダンス‥ って、最近言いませんね、デカダンスという言葉。
 そういう表現にもハヤリがあるようで、わたしが後に結婚したカレと知り合ったころのハヤリは「レトロ」でしたが「デカダン」もはやっていました。'70年後半〜'80年ころのことです。

 そんな「デカダン」の代表作ともいえる映画『愛の嵐(The Night Porter)』が深夜放送されたのをカレの部屋で観たのですが、すっごくロマンチックじゃなかった‥ *1
 19才と23才という若さが関係あるとは思えません。
 もっと若いひとでも映画全体に漂う病的なデカダンスに感銘を受けることがあるだろうし、実はワタクシだって15才のころに別の女子と観てとても感動したからです。

 相手が悪かった!?
 いやいや、決してそういうわけではないのです。
 ただ、観た時間が悪かったのです。当時の深夜放送の時間ってどんなもんだったか忘れましたが、わたしもカレもお腹が空いていたのです。

 よって、病的な愛憎‥美しい破滅‥ナチスドイツの廃頽‥と、いった薄暗い映像のテーマよりも食いものがねえんだよ!という苦しみ!ジャムを貪るC.ランプリング!「あーもうあかんわ!」というので朝もやのなかへ出て行き死んでいく主人公たち〜というシーンに感情移入!
 ってかそういうハナシではないのですがね‥。
 ああ、ガサツな2人組............... ゆらゆらと下宿を出て大学近くの定食屋へ............ い、命かかってねえよ、あんたら!

 とりあえず有名なシーンなど。

*1:詳しいあらすじなどは各々お調べください、うまいことよう言わんわ