村上ラジオ/村上春樹

 これもダラダラと…この作者のエッセイは好きなんでよく読む。東海林さだおの次くらいよく読む。でも小説は嫌い。その理由は多分「日本人っぽくないから」なんじゃないかな‥氏の訳したカーヴァーとかはすごくイイし、G.ギルモアの弟が書いたものの訳もよかった。あと、サリン事件のルポ*1もよかった。しかし氏の「小説」はどことなく恥ずかしい。兎に角読んでいて恥ずかしいというかいたたまれない気分になる。それは多分氏の小説が恐ろしくステレオタイプだからなんだろう。変な例えだが今の吉本新喜劇を活性化している辻本に対し、ヒロや石田という存在が面白くないのは自らに定着しているからだし、村上春樹の小説がこっ恥かしいのも氏が自身の古い、そして既存のスタイルに定着してしまっているからじゃないかと思う。

*1:『アンダーグラウンド』力作です