摩耶山に雪がうっすら積もっているのを見てオートマティック*1にコッシャンの事を思い出すのは、彼女と出会う事でアナーキーになった私がまず放棄したのが勉強で、授業中殆ど窓の向こうにある山を見、そこを歩く自分を夢想する楽しみに没頭したからだろう。実の所コッシャンはアナーキーでいつつ勉強はシッカリ出来るタイプだったからちょっとその点でも「ズル!」と思ったりしたけど、それよりもっと私がマヌケっぷりを曝したのは彼女の「作り話」にアッサリ騙されてしまった辺りでだろう。それがまたスゴくどうでもイイ「作り話」でさ。
摩耶小学校の真空部屋
私の通ってた六甲小学校に転校してくる前コッシャンは摩耶小に通ってたらしいんだけど、ソコの理科室には「真空部屋」があると言った。その頃「真空」って言葉の意味を知らなかった私がそれは何かと尋ねると「あんた真空も知らんの?ソコに入ったら体が不自然に伸びるんやで!」と、言い私はあっさり騙され脅威を感じた*2。
呪いの顔面石
ある日、コッシャンは顔に見える小石をこっそりと私に見せ「これ見た事、誰にも言うたらアカンで!」と前フリをして「死に切れない人達の怨念がその河原に宿る場所を見付けたんやけどな、本当に怖かったわ...落ちてる石が全部顔あるねんで?」と言うのである。私としてはそんなトコから石持って来たらアカンのちゃうん!?みたいな感じで多分クドくそういう事言ったんだろう、この時は彼女の方が「嘘に決まってんやん!これそこらで拾って来た石やし」とネタばらし。
丁稚羊羹で算数
コレも摩耶小ネタなんだけど、分数だか何かの授業を「丁稚羊羹」を使って進行する先生がいた、とコッシャンは言った。
...と、まぁ意味不明な作り話するコッシャンもコッシャンだけどソレを真剣に信じる私も私である。