夜明けの熱気


夜明けの熱気
朝になる前の
紫色の空の下
大きな煙突のある工場はそれでも熱い
工場地帯に沿った高速を走る
わたしたちは眠気を我慢しながら
車をとばす
無言の工場たちは
何か思いながら
熱を漂わせていて
わたしたちを無視している
その煙や灯り 時間にそぐわない
美しい金属の中で