煙草も吸わないのに肺癌で

無口なかれを喪って

わたしはゆめにみる
割れた窓の隙間から流れ込む 早朝の空気に 
頬を冷やしながら
路地の地下、動物の臓物を焼き食らうアルビノらの
奇妙な沈黙と
すばしっこい目のうごきを
ひどく酔っ払って‥

カルバドス、生暖かいそれをひと瓶
午後いっぱいかけて飲んで

猫と分け合う 小さなベッドで
かなしい音楽を思い出しながら