V・フォー・ヴェンデッタ(V for Vendetta)


 この仮面の主人公を演じているのはヒューゴ・ウィーヴィング。『マトリックス』で執拗にネオ(K.リーブス演じる)を追い掛けるエージェントを演じてたちょい変わったデザインの顔のあのヒト(画像右)今回は全編仮面姿でしたが"15世紀に絞首刑にされたガイ・フォークス*1"のトコでちらりと素顔も。鬚モジャなんで解り難いけど。
 それは兎も角、映画全体は気持ちのいい展開でした。近未来のイギリスが全体主義によって(人民にとっては恐怖政策)運営されている所に"V"というアナキストが登場し革命を、という。
 私が一番「おっしゃ!」と思ったのはラスト近く"V"から"Vの仮面"を贈られた人民がアナーキズムに目覚めていく瞬間です。象徴的なのは"Vの仮面"をつけて政府のスローガン看板にVのサインをラッカーで吹き付ける少女を秘密警察の野郎が撃ったシーン。それを素顔の人民が取り囲み、もう、もの怖じする事なく暴力で応酬するの。
 政府及び権力側の暴力を否定するならその逆も否定するべき?それは違いますね。暴力に拠る圧制に対しては暴力に拠るレジスタンスというものが必要。第二次大戦時のイタリアがいいお手本。

*1:実際"V"のモデルはガイ・フォークスだしね