ジャック・ケッチャム/老人と犬

 「老人と犬とか言ってまたイヤな話ちゃうのん?」‥確かにジャック・ケッチャムはいやぁ〜な話ばっか書いているし、何故かS.キング御大からも多分そういう部分で賞賛されてるみたい@『隣の家の少女』。こんなに嫌な話ないよ、なキング師の話でも一番イヤな部分を拡大して見せてくれるのがケッチャム。DVとか弱者への暴力に於いて。しかしこの話では意外なことに正義が勝つ!良かった‥でも『老人と犬』というタイトルにはそぐわない復讐心とヴァイオレンスとセックスあり。あと解説書いてるのが中原昌也、ケッチャムの描く暴力を俯瞰してみせてる感じでいろいろ書いてる事で改めてヤツの小説に出てくる理不尽な暴力はリアルなイメージなんだと思い知った。単なるBGMだと思ってたんだけど。