ペットボトルケース

 SF小説にとって、その面白さの度合いは大旨書かれている内容に於ける「有り得なさ」に比例するものです。例えば解り易い例でいうなら『2001年宇宙の旅』、イキナリ人工的としか思えないモノが宇宙空間に出現し、そこで科学者とか何とかまぁスペシャリストが探索に乗り出すワケですよ、ボーマンさんとかさ。しかし、その時地球にいる人達=一般ピープルにとってはどういう世界が展開しているかを考えるときっと日常生活の筈。まして脳天気な日本人のおっちゃんとかは「木星に塀が出来たってさ」「へー」みたいな古典的なシャレのひとつも言ってそうな気が。
 そして今や2001年所かもう2006年、しかしたいしてSF的な世界じゃないなぁ‥と考えるのは早計にすぎます。インターネットとか携帯とかmp3とかそういうモノの事ではなく(そういうのが解る、解らないは別の次元の問題です!)500ml入りペットボトルの普及であるとかみたいな話。そう、ユビキタスの今、発想はマクロよりミクロ。外宇宙がどうとかはとりあえず500mlペットボトルの普及が人類に齎した恩恵の大きさをじっくり考えてみる必要があると思うわけ。瓶から缶、そしてペットボトル。さてここでペットボトルが革命的なのは「フタをして持ち歩ける」という部分。そしてその上保温効果のあるペットボトルケースも出現。綿生地の内側に保温効果があるというギンイロの素材が使用されているしろもの。勿論ハイテク好きの私は迷彩柄のソレを持っているのですが、今日、ファックスを流しているとマイ上司のデスクわきにソレが。「あれ、なんでこんなトコにあるのよ〜」と手を出すと電話中のM部長がバシッと私の手首をしばくんですよ!でも私のだしデスクに持ち帰ると電話もソコソコ「何すんのよ!それ僕のよ!だいたい"何でこんなトコに"ってさ、なんでSさんのが僕んとこにアルと思うのよ!」‥まぁ確かに。で、引き出し探るとありました。ソックリ同じヤツ。ライトジョーク的に「あ、ありました」と笑うや背骨掴まれ(!!)まさか秘孔押されたとか‥
 と、まぁ北朝鮮からミサイルといういっそSF的な状況にあってもパンピーはこんなレベルなわけです。