水菓子

 水菓子という言葉があります。どういうオケーションで使用されるのかは知りませんが所謂"フルーツ"の事をそう呼ぶとの事。そして夏、休日の朝なんかはテキトウに果物でも食べて2度寝したいものなのですがそこで一番イイのは水瓜。まさに水菓子の名に相応しいフルーツです。少し前迄は母親が気を効かせて6分の1カットあたりを買って来てはソレを二口大(一口大ではダメ)に切ってタッパーに入れておくという過保護なサービスを実施してくれていたのですが、お盆過ぎあたりからソレが「桃」とか「ぶどう」に‥早いハナシお盆の供物のお下がりを消化するという方針に切り替わってしまったわけです。その上、母の郷里の友人達は季節感を大切にする人ばかりらしくやたらと「ぶどう」を送付、それも売る程。もう今や冷蔵庫の中はぶどう密度過剰。もしあえて水瓜を食べようと思えばスーパーで売られているこじんまりとした「カット水瓜」を買って来るしかない、でも、私の経済感覚がそれを許しません。自縄自縛‥確固としたイデオロギーを持つ事が人間を決して幸せにしないという好例でしょう。