シュルレアリズム

 私とコッシャンがシュルレアリズムにハマッたのは小6の頃だったと思う。とにかく私たちは競ってカッコいいものを探していたし「大人」になりたくて仕方なかった。何故って子供でいると大人から偉そうに言われるばかりで面白くなかったからだ。しかし今考えると2人の根底にあったものは180度違ってい、コッシャンが本当に頭がよくて自立心に富んでいたのに対し、私はというと単なるワガママから来る生意気。さてシュルレアリズムだがキッカケはかなりショボい。現代新書だよ‥ソレの『シュルレアリズム』というのを偶然私が読み「これはシブイで!」って事になった。確かにナマイキでマセた、しかしガキにとってシュルレアリズムは飛びつき易いジャンルだ、見た目にキャッチーだし解り易い。またうまいコトにジャストインタイムにNHKがダリに関する番組を放映したんよ、その時。で、もうあんまり覚えてナイんだけど「なんとかかんとかクリティック」とかダリのあえて芸術「至上主義」じゃなく「市場主義」とかってヒトを食ったイデアが紹介され「カッコイイ!」。そして私たちはいつもの如く競いあって新ネタの応酬‥最終的に一番偉いのはバルテュスに決まった。クロソウスキーの身内+貴族+その上天才なのにバルテュス*1名乗るなんて「突っ込み所ナシ!」って事で。でも私が当時から今に至るまで好きなのは若い頃のキリコとベルメールなんだけど(添付した画像は私とコッシャンが行った京都市立美術館での展覧会'sカタログ。ちなみに1984年のことでした)。

*1:バルテュスというのは例えばクミをクーチャンとかクミリンとか呼ぶのと似た感じのバルタザールの愛称らしい