"NIGHT OF BALLADS&BLUES"/McCoy Tyner

 音楽バトン振って下さったid:ttnbeさんにデディケートです。どうせまたマッコイは生真面目すぎて面白く無いってハナシでしょ!と思われるかも知れませんが、その通りです。でも、生真面目である事とてひとつの資質であり、このアルバムのようなおとなしい題材をチャンと端正に纏めあげる腕前もやはりマッコイならでは。特に2.We'll be together againなんてかなり珍しい選曲だけど'63年に25才の新進ピアニストがこういう"唄モノ"を弾いてみせるというのはスッゴイ自信があるか、或いは超!無邪気なのか微妙な所ですが、多分後者だと推測。このアルバムからほぼ10年後'72年にMILESTONEから出されたソロ"ECHOES OF A FRIEND"での別人っぷりからしてもそう思われます。思うにマイルスとかも同じ意味で真面目、すなわちアヘッドでいる事、新しくある事がジャズなんだよって考え方に忠実であるという意味で。「解らんヤツに解ってもらおうとは思わない−M.Davis−」けだし名言でしょう。しかしマッコイはそういうタイプでもナイ。もう少しストイックな所がある。そうでなきゃココまでソロが変わらないっていうか変われないと思うのです。