昼顔・マツオ君

 昼休みブラブラする癖ついてしまったようで今日も宗右衛門町に向かってしまいましたが千日前の古本屋でストップかかって良かった(行っちゃいかんよ、わたし)ソコでナイスな文庫発掘。ケッセルの『昼顔』...一応映画化されて後の物らしく表紙にはドヌーブの写真...ってそれも凄く古い話なんだけど。 
 私が始めて『昼顔』を観たのはマツオ君と親しくなり、たまたま彼が神戸に遊びに来てウチに泊まった翌日の事だ。もしかしたら『昼顔』を一緒に観る為にカレをウチに呼んだのかもしれないけど、そにかくソレは「サンTV」で放映されたのの録画、オリジナルの幻想的な部分殆どカットされていたし山城新吾の下らない解説のせいですっごく下世話な印象しか与えなかったように思う...「女性にはこうした秘められた願望があるのかも知れません。コワイですね」って!そーゆーハナシじゃないだろ...いや、百歩譲ってそういう話と観る人もいて当然だとしてもそっちにプッシュする解説しなくてもいいんじゃないか?
 実際マツオ君は100%セブリーヌの旦那にシンパシー抱いて観てしまってたから殆ど「オリジナルなストーリー」を楽しんでたような気がする...でもこの映画にせよ原作本にせよ男の人は誰に自己投影するにせよ「オリジナル=別もの」の話として咀嚼し直さないと楽しめないかも知れない。だってコレは「希代のナルシストかつオナニストのセブリーヌ」という女の物語だからだ。